こんにちは^^中村まみです。
前回、「子どもを産むことが怖い」ことと「自愛」との関係について記事にしてみました。
こんにちは^^中村まみです。セッションの中で時々耳にするのですが、子どもを産むことが怖いと仰られるクライアントさんがいらっしゃいます。社会的な理由もあるかもしれませんが、自分を好きになれないから産むのが怖いという理由も多いで[…]
今回、その延長線のようなことがテーマです。
私はweb上で必ず読む記事があります。
それは鴻上尚史さんのほがらか人生相談という連載記事なんです。
鴻上さんのお仕事は劇作家で、カウンセラーではないのですが、鴻上さんのアドバイスはとても読んでいて心地が良いです。
そして考え方や相談者の方への伝え方がとても参考になるんです。
その相談内容の中に「15歳になる娘の全てに興味が持てない」と苦しみ苛立つ母親へのアドバイスがありました。
鴻上尚史の人生相談。「息子は愛せるのに15歳になる娘はどうしても愛せない」と自身に苛立つ39歳母親。だが罪悪感を感じる…
自分を愛せないと子どもとの関係に生じる典型的な例として、前回の記事の参考になると思い、取り上げさせて頂きました。
これを今回、潜在意識の観点から私なりに考察したいと思います。
息子は可愛いが娘をどうしても愛せない
相談内容を転載するわけにはいかないので、相談の内容の要点を下記にまとめてみます。
・下の息子は生まれた時から愛おしくて、今でも可愛くて仕方がない
・娘に対する義務は果たしている(弁当や夕食の作り、洗濯等の身の回りの世話をし、教育もきちん行うが、娘と関わりたくがないために、中学から大学まで付属がある私立に入れた etc)
・教育費を勿体ないと感じたり、娘の帰宅が遅くなっても、心配だから迎えに行ってあげようなどという気持ちが全くない
・娘は勉強や部活はある程度意欲をもって行うごくごく普通の女の子
・母親は娘の嫌な所は全て自分に似ていて、その特徴を持つ娘に強い嫌悪感を感じている(自己中心的な所、無駄にプライドが高い所、周りを気にしながら騒ぐ所、見栄っ張りな所 etc)
・けれども、自分が嫌いだという思いはない
・娘を見るたびに、とにかく早く家を出ていってもらいたいという思いだけ、それしかない
・娘への憎しみで大好きだった夫への愛情も冷めてくるほどになっている
・娘に対して少しでもいいから愛情を持ちたい
・人の話を聞くのが大嫌いなので、カウンセリング等も行きたくない
娘への明らかな抑圧と投影
これはですね、明お母さんが自分の嫌悪感を「抑圧」した結果、その嫌悪感を娘さんに 「投影」しているんです。
・母親は娘の嫌な所は全て自分に似ていて、その特徴を持つ娘に強い嫌悪感を感じている(自己中心的な所、無駄にプライドが高い所、周りを気にしながら騒ぐ所、見栄っ張りな所 etc)
という部分からも分かるように、お母さんも顕在意識ではきちんと認識しているみたいなんですよね。
自分の嫌いな部分をしっかりと自己分析できています。
でもその後に、お母さんはこうも言っているんです。
・けれども、自分が嫌いだという思いはない
鴻上さんもご指摘なさっていらっしゃる部分でもあるんですが、
『自分と娘さんは同じ「嫌な」性格なのに、娘さんにだけ「嫌悪感を感じ」、同じ「嫌な」性格の自分は嫌いにならない』
というのは不思議だと仰っておいでなんです。
お母さんの中で何が起こっているのか、次章でもう少し分かりやすく「抑圧」と「投影」を説明します。
抑圧と投影とは?

このお母さん、顕在意識では自分の嫌なところを認識していますが、嫌だという嫌悪感は感じないようにしてきたんです。

しかも相当なエネルギーを費やして、感じないようにしてきたんですね。

この感じないようにしてきた行為のことを「抑圧」といいます。

自分自身に対する強い嫌悪感を「抑圧」しても、その嫌悪感がなくなるわけではありません。

なので、その嫌悪感を自分の外(他者)に移そうと潜在意識が判断します。

この心の動きを「投影」といいます。

潜在意識の動きなので、もちろん無意識に行われます。

この場合は娘さんという他者に、自分の中にある強い嫌悪感をスッポリと丸投げしている状態です。

自分が絶対に見たくない大嫌いな部分を娘さんに丸投げしたので、嫌悪感は自分の中から消えたように感じているんです。

けれども、それは決して無くなるわけではなく、代わりに娘さんを通してその嫌悪感を感じることになります。

でも自分がそんなことをしたとは理解したくもないので、「自分は悪くない、相手が悪い」という思いが潜在意識に確立します。

これは自分を守るという「防衛」が成立したということなんです。

「自分は悪くない、相手が悪い」思いを正当化するために、娘さんに対して「攻撃」が始まるわけです。

「抑圧」→「投影」→「防衛」→「攻撃」という心の仕組みなんですね。
まみネコ先生、この前電車の中で自分の座ってる横に荷物を置いて、座席一つ分占領していた人をみてすっごく腹が立ったんです。まみでも人は鏡だとすると、私の中にもそういうマナー違反な部分があると思[…]
抑圧と投影の結果、起こっていること
自分に対する強い嫌悪感を抑圧しているがために、娘さんと同じ嫌いな部分を持つ自分のことは嫌いではない、となるんです。
私たちは嫌悪感などのネガティブな思いだけを抑圧することはできません。
ネガティブな思いを抑圧すればするほど、ポジティブな思いも抑圧します。
ですので、強い抑圧から「娘への憎しみで大好きだった夫への愛情も冷めてくるほどになっている」ということが起こります。
カウンセリング等も行きたくないのは「自分は悪くない、相手が悪い」思いを正当化している自分を手放したくないからなんです。
自分を責め続けている母親
このお母さんは、相当苦しいはずです。
先ほども申し上げましたが、抑圧している嫌悪感は自分の中から消えたように思えているだけで、消えてはいません。
娘さんが憎くて憎くて仕方がないのは、自分への嫌悪感がそれだけ強いからです。
それを見ないように見ないようにと、無意識に必死に抑えつけているです。
このお母さん、相談するときのニックネームを「母親失格」としています。
抑えすぎて自分の気持ちが分からなくなっていますが、本当は自分を責めて責めて責めているんですね。
その苦しさをどうにかこうにか鴻上さんに相談する形で、対処しようとしているんです。
私にはお母さんの悲痛な叫び声が聞こえるようです。
まとめ
娘さんが生まれる前からこのお母さんは、自己嫌悪でいっぱいの人生を歩いてきたはずです。
そしてね、かなり限界まで来ているんではないかと思います。
私たちはいつまでも相手に投影し続けることはできません。
本来の自分にとってそれ(他者のせいにすること)はやりたくないことだからです。
だから全力で拒否してきます。
その葛藤が激しく対立している状態が今なのです。
ただ、対立は非常に深刻になりつつあります。
限界を越えるとお母さんの人生にも娘さんの人生にも、とても重大な事態を引き起こす可能性が高いのです。
「子どもを産むことが怖い」ことと「自愛」との関係についての参考として、取り上げさせて頂きました。
本日もあなたにとって素敵な日となりますように☆.。.:*・゜
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